2007年11月に東宝から公開された映画。TBSで放送してたので見てみました。
ストーリー上に無理があるのは、元々指摘されているものだし、それはなんとなく予想していたから、特に気にはならなかったのですが(印象的に結構影響はしてると思いますが…)対象を中高生としているからか…なんとなく、内容も描写も「若い」気がしました。決して「つたない」という意味ではないけれど。
キャストで、まぁ魅力があると思ったのは、ヒロインだけだなぁ(演技ではないです。ヒロインの持ってる可愛さでしょうね。ほかの配役は、内容的に魅力が出てない。両親などは、いくらでもこだわれただろうに、あの手抜き←演技の自然さは、子役と比較するまでもなく素晴らしかったですが)
一番残念なのが、ヒロの次の彼氏さん、ユウ(?)の方。彼は、もっと魅力出せたはずですね。配役的に。小説だったら、たぶんそこまで目立たなくてもいいのですが、映画だったら、あの役は活かさないと。。あれは「対役(*)」として扱える貴重な役割ではないでしょうか。(*対役とは、中心人物の心を最もよく 浮き出たせる役割をしている人物のこと)
ユウとミカの別れ際、ようやく、いい感じに台詞が入ってくるのですが、それまでの内容があまりに薄い(出会いからそこに至るまで、時間にして5分も台詞がないのではないでしょうか…)ので、正直「まぁ…わからんこともない」くらいにしか思えない。非常にもったいないなぁ…と思いながら見ていました。別れの場面だって、ミカにとっての未来の選択という、本来であれば非常に重いはずの場面…ずいぶんあっさりしてました。
他にもいろいろと、不満な部分が多く(妊娠~流産の件(くだり)とかが特に…)、こういうお涙ちょうだい系で、おそらく生まれて初めて目が乾いたまま、映画が終わってしまいました…最後のミスチルも、決して内容が響かない…歌はいいですが、映画との関連性というか、テーマがずれているように感じてなりませんでした。映画のテーマは「忘れない」ってことで、曲のテーマは、「旅立ち」ですよね。近いけど、この二つは違うと思います。旅立ちのテーマに合わせようと、映画の流れ的に、若干無理のあるラストシーンになってる気もします。ミスチルなら、もっとほかの曲があるような…(アーティストのチョイスはマーケティング的に素晴らしい。ほかであれば、Greeenとかなら行けたかもしれませんが、ミスチルがベストチョイスであると思います)
たぶん、こういう若い映画を見るには、自分は年を取り過ぎてしまったのかもしれませんね。高校生の頃に見てたら、多少は感動したかもしれません。そう考えると、このストーリーに共感し、多くの中高生が見たということは、中高生と23歳の自分との「リアル」が違うということなんでしょう。(絶対に、共感できない人もいると思うけど)中高生の多くは、こういう映画やストーリーに「リアル」な感覚を持っているのでしょう。そういう意味では、非常に興味深い。どの辺りが個人差という違いで、どの辺りが経験差としての違いなのだろう…同じ年齢でも、経験によってリアルはどこまで変化するのだろう??
非常に興味深いテーマではあります。
最後に、この映画をほめるとすれば、タイトルでしょうか。ストーリーの中で、このタイトルに関してだけは、非常に上手い。最初の飛行機雲の件(くだり)から、川辺でミカとヒロが寝転んで空を見上げたりと、本当に自然に「空」というキーワードが入ってきています。この部分に関しては、非の打ちようがなく、ラストにヒロインが言う「空に恋をしている」という件も自然とつながってきます。たぶん、小説だけでは表現しきれない描写も、映画では混ざっているでしょう。直接的に表現している部分(ラストのヒロイン)や二人で一緒に写メを撮ろうとして、ずれて空がメインに映ったりは、わざとらしいし、安易ですが、最初の飛行機雲は、よかったと思います。最初は「あぁ~逢った時、この写メを見せることになるな」という流れは当然予想できましたが、そういう流れとは別に空に昇っていく雲というのも、メタファーっぽく憎いと思いました。虹でもよかったのに、あくまで飛行機雲。
…深読みではなく、演出者によるメタファーだったと思いたいですね。
総じて、「若い」作品。ターゲットをうまく絞り、成功したマーケティング的に優れた作品といえると思います。
また、20歳以上でこの作品に感動できるとすれば、それはその人の心がきれいだからなのでしょう。単純だから感動してしまったとか、単に情に篤いから感動する、という人は正直どうでもいいですが、心がきれいで、この作品に感動できる人にはぜひとも逢いたいと思いました。
『恋空』
映画『不滅の恋 ベートーヴェン』
音楽続きで、もう一作。ベートーベンを描いた名作。見よう見ようと思っていて、今まで見ていなかった映画の一つ。
本当にいい映画だと思いました。わかりづらい点もあるかもしれませんが、理屈を考えるのではなくて、何か感じたら、それを素直に受け入れればいいのかなと思います。(ブルースリーみたい?笑)
ベートーベンの交響曲から、ピアノコンチェルトなど、多くの曲が、映画の中で使われています。そのためか、全体にわたって、オペラを見ているような、そんな印象すら受けました。音楽の中で、人物たちが演じてる。主体がどちらなのか、明確ではない。そういう印象を受けたのです。
私は、今までベートーベンの曲を多く演奏する機会がありました。シンフォニーだけでも1、3、5、6、7、9は演奏したことがあります。一生のうちに、残りの3曲も演奏したいなぁと思ってます。
本当に偉大な、そして私の一番好きな作曲家です。
映画『ピアノの森』
2007年に公開された映画、『ピアノの森』
全般にわたって、素敵な音楽に包まれた作品でした。子供が主人公の映画にしては、かなり落ち着いてたトーンでしたけれど、繊細で危うい感じの、感性が出ていたなぁと思っています。
私が音楽とちゃんと向き合ったのは、高校時代からでした。クラシックギターという楽器を始め、ふとしたことからバイオリンも始めることになりました。高校・大学と学校のオーケストラ部、オーケストラサークルに所属し、自分なりに真剣に向き合ってきたつもりです。
映画の中で、「つらい練習を乗り越えないといけない」というセリフが出てきます。私は、辛い練習を含め、音楽を奏でることが好きなので(今の自分にできないことができるようになる、その過程はつらいかもしれないけど、理想がイメージ出来ているので嫌いになったりはしません)、つらい=嫌いという発想はないんです。それを言った主人公の少年に、ピアニストであった音楽教師が「君はもっと自分のピアノを好きになればいい」というセリフを渡したとき、「ああ、そうだよね」と思ったのです。辛いけど、好きでいるということは可能なんだよなと。
いい映画です。
映画『べガスの恋に勝つルール』
8月16日より公開されている『べガスの恋に勝つルール』。
主演:キャメロン・ディアス、アシュトン・カッチャー
内容も面白いと思いますし、とにかくキャメロン・ディアスが可愛いと感じた映画でした。彼女は本当に表情が豊かで素敵です。
ラスベガスで一夜を過ごした二人。酔って結婚宣言までする始末…翌朝、「昨夜のことはなかったことに…」と合意した二人だったが、その直後、偶然まわしたスロットで大金を手にすることに…どちらも自分のお金だと譲らず、二人は結婚生活へ突入!?
別れる為の結婚生活のはずが、だんだんとお互いを理解する展開へと話は進みます。
話としては、普通のラブコメで、目新しいことはありません。バックでは、少し古めの(クイーンとか)懐かしい音楽が流れてて、個人的には、それがよかった。
恋人と二人で観る映画なんだろうなぁと思いながら、独りで鑑賞。。
それでも、充分楽しめました 笑
映画『ハンコック』
8月30日公開。主演はウィル・スミス。
感動するところが随所に見られ、泣き所、笑いどころもあるいい映画です。私以外には、実践する人はいそうにありませんが、観た後に「運命」について考えを巡らすことも出来る映画だったりします(*)
ハンコックは市民や警察から嫌われている孤独なスーパーヒーロー。強靭な肉体と、驚異的な身体能力や飛行能力など、備わってる力は、確かにコミックのヒーローそのもの。だけれど、正義(?)を成す過程で道路を破壊するわ、列車を破壊するわ、ビルを破壊するわ…その結果、みんなに嫌われる羽目になる。そしてそんな境遇から逃げるように、酒におぼれる日々。。見てる分には、とても人間味のあるヒーローで、逆に好感を持ちました。
他の設定は、作品の進行とともに明かされていくものになるので、書きませんが、とりあえず、ラストのウィルスミス、マジでかっこいいなぁと。
* ネタばれにならないように説明すると…
生物種として、番い(つがい)になることで、命を全うするという仕組み。(有性生殖の)生物には、原則そういう仕組みが備わっています。それは、遺伝子に書き込まれた、いわば宿命、運命です。―ここで「個人(事情や経済的な問題など)」や「感情(価値観など含む)」とか、そういうものに話をスライドさせると、論点がずれるので、生物種という言い方をしてます―
その宿命・運命は、異なる生物種ではなく、同じ生物種、ただし絶対的に異なる「個」に対してのみ、作用をもたらします。それは、やっぱり運命なのでしょう。そして、それ以外の事柄は自分で選択できる。作用をもたらしたとしても、それにあがらうことも、乗り越えることも、反発することも、選択できる。そういう価値観をベースに持って描かれてた映画なんじゃないかなぁと思いました。
映画『西の魔女が死んだ』
8月24日(日)の夜、18:55@新宿武蔵野館
「よし、見に行こう」と思い立ったのは、18:10くらい。自宅から新宿までは歩く時間も入れて20分くらいで、まぁ普通は間に合う。問題は、「新宿武蔵野館」という映画館を知らなかったこと、そして近いくせに新宿の地理に疎い…というか、人が多いところは苦手だ。。
それでも、なんとか劇場に着いたのが18:57。本編開始数秒前の滑り込みセーフ。
サチ・パーカー演じる「西の魔女」 おばあちゃんと、高橋真悠ちゃん演じる、まい。2人が中心になって、その周りの人達との関係とともに紡ぐストーリー。こういう日常の一端を描いた日本映画(*)は、演技や演出がイマイチ(間の取り方が少しね…)。日本が舞台なのに、イギリス風の家や家具(おばあちゃんが外国人だからですが)、そのギャップが、なんか「ダサい」と思ってしまう人もいるはず。でも、シンプルなストーリーと、直接的な音楽(それを聞いているだけで、涙を誘うような音楽)は、劇場を感動に包んでいた。
ある日、中学生のまいは、もう学校には通わないと言い出す。「あそこは私を苦しめる場所でしかないの」。そんな言葉を聞いたまいのお母さんは、しばらく田舎の祖母の元で、まいを生活させることにした。
突然の田舎暮らし。戸惑うこともありながら、毎日を新鮮に生きていくまい。なにより、まいはおばあちゃんが大好きだった。
「西の魔女」というのは、おばあちゃんの家系が魔女である、という話からくる。それを聞いたまいは、自分も魔女の修行をしたいという。西の魔女は、まいに魔女になるために一番大切なことを教える。それは「何事も自分で決める」こと。
「誰にでも寛大になりなさい」とか「相手を好きになりなさい」といったような、よく言われるようなことはこの話の中では言われない。ただ「受け入れること」。まいがおばあちゃんの家の近所に住むゲンジさん(キム兄)のことを、嫌いだといっても、その気持ちを否定はしなかった。ただただ、まいがゲンジさんにとった行動(あいさつもなしに立ち去る)を戒めただけ。
原作読んでいると、どうしてもディテールが気にはなります(お母さんの使ってる車とかね…何でmini使わなかったんだろう…)が、私はいい映画だと思いました。久々に。
*日本映画のこと
ただの映画好きとしての好みですが、事件もの(踊る大捜査線・HEROetc)、ドタバタ(有頂天ホテル)は日本の映画も作りこんでることが多いなと感じます。あとは北野武監督に代表されるような、写実的な作品と、歴史を古めに設定したもの(2次大戦もの、三丁目の夕日、地下鉄に乗ってetc)とかは、少なくても「ダサい…」と感じることは少ないように感じます。というか、好きです。
映画『ライラの冒険―黄金の羅針盤』
2008年の春、私が社会人になるちょっと前くらいから公開されたファンタジー映画。もう半年も前なのか…と作品とは関係ないことに感慨深く感じたりしています。
ロードオブザリングとかと同じ続編もの(3部作)が原作なので、いくつか解決してない問題がある状態で、この作品はエンディングを迎えます。そういう意味では、続きは気になります。中身は、ん~…私はナルニア物語の方が好き。異なる作品を比較するっていうのは、よくない気もするんですけどどね。
最初から異世界が舞台(私たちの世界ととても似ている世界ではありますが…)なので、不思議な事やものが存在しても、それが当たり前なのか、問題なのかが分かりづらいんですよね…説明してくれる人もいないわけですからね。もっとも、説明が入ったりしたら、映画の世界観ぶち壊しだけれども…ナルニアの方は、普通の子供が、異世界の扉を開けるわけだから、私はなじみやすいのですけど。(そういう意味では、私は感情移入しながら映画を見ているんだ!!新しい発見だな)
原作は深い宗教的、哲学的な内容で評価が高い作品らしい(wikipedia参照)んですが、一作目じゃ「異端」というものに対する、宗教側の典型的な反応くらいしか見えません。哲学的な面は、ダイモンの存在と、それが大人になって変化することと…と深堀りすれば、少しは見えそうですが、目新しい部分は未だ少ない感じがします。本来は、私たちの世界と同じ世界(現世)と、ライラの住む世界など、いくつもの世界(パラレルワールド)が描かれている話なのですが、1作目じゃ趣旨が分らんままに、いろんなことが終わってしまいましたね。。
世界の描き方にしても、なんか、作りが安っぽい。自然環境をCGで作るのはいいとして、「広大さ」を感じる場面がない…指輪物語(ロードオブザリング)やナルニアはおお!!っと思うことがいっぱいだったから、そういう面でも物足りなく感じました。個人的な趣味だとは思いますが、美しい作品には、その美しさだけで感動できるので。ジュラシックパークのロケ地とかにも足を運んだ私としては、自然に関しては自分で思ってるよりもポイント高いのかもしれませんね。
辛口に書いてしまいましたが、見て損はないと思うし、ライラを演じている新人のダコタ・ブルー・リチャーズは可愛かったし、コールター夫人(ニコール・キッドマン)もお綺麗でした。何やら次の作品が作られるのが遅れそう(売れ行きが微妙だったからかな?)ですが、だんだん盛り上がっていく気配の作品なので、次回作、期待しています。