作業/自省
昨日のことを振り返る。初めて会う人とたくさん会う集まりだと分かっていたのに、なぜか名刺を忘れた。一番の手痛い失策。更に、配布資料を作成したのに、そこに連絡先も入れていない。重なる失策。
玉ねぎをスライスする。室温になじませている、煮込み用の肉に、小麦粉をまぶすか、しばし考えて今日はやめる。
それぞれ炒め、合わせて、赤ワインをたっぷり加えて、煮込み始める。
調理の作業は、大抵、自省と共にある。段取りを考える時間はもちろんあるが、さすがに作業に比して考える時間は余る。今日は自省が必要だから、あえて、作業時間が長いものを選ぶのだ。会場のスペースは、想定していたよりも、発散した感じだ。昔の職場の時代もそうだけれど、ふらっと歩いている人を、立ち止まらせるのは難しい。ましてや、歩く人は、違う場所に用事と目的がある人だ。その場合に、オープンスペースであることの意味はどの辺にあるだろうか。
煮込みはとろ火で4時間見ておく。時々、水やワインを足す以外に、大した作業はない。
中断している作業の間、自省まで中断する。そういうものだ。
発表スタイルで、惹きつける人々。5分、という時間制限で、「声」は重要だ。最初の一声で、視線をもらっている人が2人、いただろうか。制限がきつい分、工夫の仕方がとんがる。
自分はPCの操作を主催者に任せて、歩く。配布資料を配る名目だが、幾分、計算外だったのは、アプローチできない場所があったこと。会場の一番後ろでしゃべっていても、自分を振り返ってみてくれているのは、7-8人。30人は、前のスライドを見ている。大したこと、わざと書いてないのに。あと2-3割、書くことを減らさないといけない、ということなんだ。
たまごをゆでる。トマトを湯むきする。アスパラガスをゆでる。どうせ後から冷やすものは、作業を前倒しする。
買い物した時にはカルパッチョにしようかと思っていたホタテの貝柱を見る。刺身のままでいたい、と言っている。
支離滅裂だが、これは刺身のままでいこう。
ラタトゥイユでもしようか、と思った夏野菜たち。煮込みに煮込みも難だし、炒めるだけに変更する。
記憶に強い印象を残している発表は、後半の方が多い。発表そのものによるのか、それとも、自分の発表が終わっていると素直に聞けるのか。恥ずかしいことだが、どうも、後者のような気がする。詩人の方の朗読はなんだか久しぶりに聴いたこともあるけれど、印象深いし、山形の方の、具体的なユーモアのある発表も。聴くことに集中して、メモを取らなかったが、1日経つと忘れるものだ。終わった後の飲み会のせいかも知れない。
レタス、アスパラガス、黄色のパプリカ、トマト、ゆで卵に、パルメジャーノ・レッジャーノでサラダを仕上げる。
思い立って、マッシュルームのスライスも加える。
ビネガーは、別に、バルサミコだったりしない。普通の醸造酢。
バルサミコ酢の瓶が大抵、たれ易いのは文句は出ないんだろうか?と、ふと、無関係に思う。
まあ、イタリアのやることだ。
会うのは難しくない。つながることは、やや難しい。続けることは難しく、ともにつくることはもっと難しい。
数十枚のもらった名刺から、誰が誰か、すでに特定が難しい部分があるのは、メモが不十分だからだ。仙台で、近所で、半端に、やっぱり、アウェーであることを忘れていたから、こうなる。サクランボを見て、やられた、と思った。アウェーの話をしたくせに。
マッシュルームの根付を処理して、煮込みに加える。あと、15分。
スープは、パック入りの出来合いのものでごまかす。乾燥パセリでもふるか。
炒めものの準備とテーブルのセッティングに入る。
なす、パプリカ、玉ねぎ、下ゆでしたニンジン、トマト。あー、ここに緑が足らん。ズッキーニがなかった。
反省ばかりしていても仕方がない。今日が明ければ、月曜だ。明日中に、“具体的な”次へのアクションに入れるか否かが、勝負になるのは明らかだ。鍵は二次会以降にある。大学のサイエンスカフェの場所。ワーキンググループを動かさなくちゃいけないから一仕事だし長期戦だが、一つ目のキーだ。東北方面をどうするか、乃木坂から間接的に来ていた課題を利用できるかも。これも、機構的な相手が入るから骨だが、フックになる。二つ目。そして、三つ目。11月頭、お台場。セッションを一つ、組めるかどうか。もちろん、ほかに、相手が用意してくれた、ネットワーク募集にのるのも、一つある。だけど、お土産なしに行くのは気が引ける。何があるかも考えないと。
炒めと盛りつけに入る。料理の作業は順調だけれど、考えがまとまらずに焦る。
ここで思いつかないと月曜に動けない。特に、お台場の件で、もう一つ何かが必要だ。
9月がある。あの会をステップに使えるかも。思いついた途端に、もう一つ。science communicationと、scientific communicationという、いつも対置する2つを利用すればいいじゃないか。他にもいろいろと思いだし、思いつかないといけないけれど、今日の成果はここまで。
料理が終わって、3人食卓につく。自省も終わって、明日の戦略が定まる。
2009.06.20 第4回ARGカフェ&ARGフェスト@仙台