渋谷での片桐さんの個展
片桐さんの秘宝展を渋谷に見に行った。昔PARCOがオブジェ展というのを毎年主催していて、日比野さんを輩出していった時代がなつかしく思いだされるが、もし片桐氏がオブジェ展に出品したら、大賞を捕ったでしょうというくらいのインパクトで、セラミック樹脂粘土で造りこまれたおもしろさと同時に携帯の歴史までもがわかって、なおかつネーミングが、ペットボトルをベースに「ペットボ土偶」とか、iPadをベースに粘土で肉付けされたものが、「肩パッド」と命名されているのを鑑賞し、その出会いのあまりの感激に吹き出して笑ってしまった。ひとの個展会場で作品で吹き出したという経験はあとにも先にも初めての体験で、それはそれはみずみずしい衝撃でした。
入口には「ただ今混雑していてご迷惑を…」と書かれていて、何の冗談か?入口からおもしろいことをかます気かと思いながらエントランスでごった返している観客に遭遇してこれもまた前代未聞だった。個展というと銀座でとても静かに鑑賞する一部の美術関係者向けのマイナーな場所という印象しかなかったからだった。
こんなに作品が人ごみをかきわけ、かきわけながらでないと見れないなんて、子供のころに上野に行列して見た「モナリザ」以来の体験でした。
そして、なんだか自分の美術への価値観がガラガラと崩れおちていく感覚も覚えた。それは、新たなおもしろく楽しくひとをひきつけるエンターテイメント的な美術。私の知っていたものはくそおもしろうないお美術だったのかもしれないと愕然となった。
東急文化村のちょっと坂の途中の初めての画廊だった。
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