前回の投稿であきらかにしたように手と足の位置関係は脊椎の状態と相関関係にあるということがわかりました。これはある意味自然な変化であり、年齢とも関係する変化です。つまり不自然な変化ではないということです。病的な状態というのは、この状態のことをいう訳ではなく、左右にアンバランスを起こした状態のことをいいます。つまり右か左へ大きく変化し、捻れや傾きが起こった状態です。またそれを補正するために他の関節に力を伝えて固まった状態ともいえます。 (図をクリックすると拡大します) これらの変化を簡単に知る方法があります。坐位で背筋を軽く伸ばし、肘を脇の若干前にくる位置につけるようにして、右手の平を外側に捻り、左手は内側に捻ります。またその逆もやってみて下さい。身体が右へ倒れやすくなったり左へ倒れやすくなったりするはずです。それに合わせて右肩を下げたり左肩を下げたりするのですが、右手の平が外側に捻られた時に右肩は下がりやすくなるはずです。左肩は当然、あがってしまいます。左右行うとどちらかがやりにくい方があると思います。変化の少ない人は若干の違和感ぐらいしか感じないことが多いので、注意して左右の変化を感じ取って下さい。 合気道の投げを見ていると、この関節の動きを利用して投げているように見えます。例えば右手を外側に捻られると右へバランスを崩してしまいます。そこで、ワザをかける人が少し相手を押すようにすると簡単に右後に倒すことができます。これをタイミングよくやることで簡単に大きな相手を投げることができるという仕組みです。 ここで問題になるのはどちらに傾きやすいかということです。例えば右手首を外側に捻って違和感を感じる人は、右手首が普段から内側に捻れやすい癖をもっているということです。右肩があり、身体を左へ倒しやすく左へ捻っているということがわかります。脇が甘いという言い方をしますが右の脇が甘いということです。この時に体幹部にはどんな変化が起こるかを想像してみて下さい。 (注意 右手首が外側に捻れにくい ということは右手首が内側に捻りやすいということで、逆にいうと内側に捻れすぎているといえます) 前回の投稿から推察してみると手を外側に捻った場合、肩は後方向へ移動するということがわかりました。つまり、右手を外側に捻ると右肩は後下へ移動してしまうということを意味しています。つまり右肩が後へいくので左肩は前に移動しやすくなり、そして右回旋が上半身に起こるということになります。右肩甲骨は内転下制し、(図2を参照)左肩甲骨は外転上制してしまうということになり、左肋骨は開き、右肋骨が縮みます。これは左の猫背状態といえます。 頸椎下部は体幹につられて右へ倒れながら若干の回旋が起こり、目線を元に戻す(真っ直ぐ前を見つめる)ために上部頸椎では左回旋が起こってしまうという結果になります。(図5参照) また手首は外側に捻られるので、肘は内側、肩は外側という形で逆向きの力が働くようになります。(図4は内側に捻っていますので逆向きになっていますが参照してください)隣り合う関節には逆向きの力が働くという法則に則っています。各関節は波打つように力が伝わっていくということになります。異常経絡が蛇行するということは、この現象と類似しています。異常になれば、蛇行が強くなり、経絡が太くなったり(力が強くかかったり)細くなったり(力が弱くかかったり)しています。これは以前の投稿でもあきらかにしました。関節の連動性と経絡はつながっていると思われます。皮膚表面にある経絡の現象と関節の生理が見事に一致したということになると思います。 捻挫をした関節の経絡を望触診するとそれが顕著にあらわれています。無視できない事実だろうと思いますが、それを指摘している鍼灸師は殆どいないだろうと思います。 自分自身は真っ直ぐだと思って立っているのですが、どちらかの動きが片寄っている場合、真っ直ぐではないといえます。見た目には曲がっているということはなくても、皮膚表面を注意深く観察すれば、それを伺い知ることができるということです。誰でも必ず若干の片寄りはあります。決して真っ直ぐではありません。 しかし、これにも閾値があり、大きすぎると全ての関節に影響がでてくるということになります。図を参考にして頂くとわかりますが、右手を外に捻った場合、腸骨や仙骨、尾骨にまでその影響がでてくるということがあるのです。 腰腿点の投稿で説明したように、腰の痛みも手の異常からくることが多いと書きましたが、日常で手を使うことが多いので、片寄った使い方をすれば、それが癖になって、固まってしまうことから腰部にまで影響を及ぼし、痛みがでてくるということがあるのです。 一つの関節に一つの異常が起こるとその関節を伝って全体の関節に法則どおり力が伝わっていきます。この力の伝わっている場所で力が密に集まったところが、穴といえるところでもあります。
乳酸がたまるなどの科学的な説明はあるかもわかりませんが、もっと日常的に考えてみると、小学生でも見た目で判断することができる事実があります。それは姿勢です。顎をあげて、背中を丸めている人を見れば、誰でも疲れているのではと感じるはずです。関節学的にいうと肩関節内旋位、股関節外旋位の状態です。肩関節が内側に回旋した状態では、身体を反らすことは困難です。股関節を外に回旋させた状態では、腰を入れてシャンと立つことは困難です。つまり猫背の状態になってしまうということです。 我々の祖先は、元々バクテリアだったといわれています。漂うだけで自分からは何の補食行動も起こさず環境に準じて生きていく存在だったということでしょう。しかし脊椎をもってからエネルギーが増大し、自分から補食できる存在になったのですから、脊椎の状態が行動的か行動的でないかの基準となるのは、進化の過程から考えても納得いく事実だと思います。そして、手足は、その脊椎と連動した動きをし、脊椎の状態と密接に関係するということです。 疲れた姿勢はいわゆる、脇あがり、腰引け、顎上がりの状態となります。方向性としては、身体の外側に働く力が優位になります。これは外向きになればエネルギーの消費が大きくなり、内向きならエネルギー消費が少ないからともいえます。 ほうきでバランスをとっている時と同じで中心に重心がある時は、支える手の動きは少なくてすみ、ほうきの揺れも少なくなります。しかし、中心から外れると大きな動きを必要とし、ほうきの揺れも大きくなるというのと同じです。つまりバランスが崩れた状態であり、エネルギーロスが大きいと疲れたと感じるのではないかということです。しかし、これは自然な疲れの変化です。また高齢になると自然にその形に近づきます。問題の疲れは、自然な疲れプラス傾きや捻れが起こった状態といえます。その話しは後程投稿します。 肩関節内旋と股関節外旋は同時に起こります。肩だけが内旋し、股関節も内旋する姿勢をとるということはありません。横からの写真を見比べてもらうとわかると思いますが、肩を内旋すると肩は前にいき、外旋すると肩は後へ移動します。 肩関節だけ内旋し、肩が若干でも前にいけば、直立している構造上、前に倒れてしまいます。少しの変位では転倒しないのは、抗重力筋が微妙に働き補正しているからに他なりません。前後のバランスをとりやすい腰部がそれを補うことになるのです。腰は要みたいなことを書いている本がでていました。昔からそうもいわれています。腰の位置をみれば、どんな状態なのかが簡単に理解できたということをいっている訳です。 顎をあげ、肩をいからせ脇をあげる。この状態で抗重力筋が働かなくなってしまったらパーキンソン病のように突出歩行になってしまいます。この制御の中枢は視床周辺(尾状核、被殻、淡蒼球、視床下核等)にありますので、視床が微妙な姿勢補正を行っているのです。もし、立って歩行ができないと、補食するために移動できない。つまり死を意味する重大なことです。そうならないために一生懸命バランスをとろうと抗重力筋に情報を伝え腰を前にしたり後にしたりして、常に補正をする機能が備わっているのです。 臨床的に面白いと思えるのは何かの症状が起こった場合、どんな症状であっても必ず、肩関節内旋、股関節外旋位にしか変位しないということです。身体が異常になる方向は、この一方向だということです。この観察はとても重要だと思います。 姿勢のみから考えると直立二足歩行ではなく、ゴリラやチンパンジーのような半二足歩行に近づいたといえます。彼らは、大きなお尻と強い背筋、短い足をもっていますので、半二足歩行でも十分対応できるのですが、人間には、そういう筋肉が備わっていません。あくまでも制御が中心の人間とは違い、構造から考えてもゴリラやチンパンジーは、力が優位になっています。関節的に考えて制御を必要とする脳が発達することはないということになります。関節の制御は知能と密接に関係するのではないかと思います。 最近見た猿の惑星という映画の内容が思い出されます。認知症の薬開発のために人工的に作ったウィルスに感染させ、猿で実験した結果、驚異的な知能を持った猿が生まれたという設定です。実は、脳が頭の善し悪しを決めているのではなく、身体全体が影響して脳の善し悪しを決めているというのが、この事実から導き出した私の結論です。つまり、脳と各関節は神経でつながり、お互いが情報のやりとりをしているので、半二足歩行位にあれば、不必要に大きくなった脳は、関節位置を変えてしまわない限り、存在できないということになると思います。つまり脳だけが大きくなった猿は、関節の変化を余儀なくさせられるか、関節からの情報が優位に働き脳そのものを排除するかのどちらかしかないということです。人間の皮膚の機能は、前回の投稿からもわかるようにホルモンを放出し、受容体まで存在する器官です。いわば第二の脳ともいえる存在ですが、皮膚だけにそういう機能が備わっているとは思えません。きっと研究がすすめば、皮膚のように関節自体から起こる情報もダイレクトに全身に伝える機能があるはずです。脳だけ大きくなった猿は皮膚とも関節とも連携がうまく行われないはずです。それはどちらかを排除するしかないということを意味していると考えられます。 どちらにしても、猿のまま脳が大きくなったら死を意味するということになると思います。もし、脳が発達し、関節位置が変化すれば、足が長くなり、腰が入り、脇が絞まって、顎がひけるはずです。肉体の変化を伴う脳の進化は、きっと何世代もかかるのではないかと思います。そして映画の中で人間を猿が投げ飛ばすシーンがあるのですが、制御優位の関節を脳の発達とともにもったなら、それもあり得ないということになるでしょう。 私は、ダーウィンの進化論は、どう考えてもおかしいと考えています。なぜなら徐々に変わることはありえないと思うからです。起こるとしたら突然人間が生まれたとしか考えられません。猿はいつまでたっても猿でしかなく、突然変異を起こしたとしても肉体の位置関係が激変するような生き物にならない限り、人間とは似て非なる物にしかなりません。 猿をベースにして、何らかの突然変異が起こり全く別物の生き物が突然生まれるということがない限り不可能な考えだと思います。猿から人間が突然生まれたのでしょうか? 「何故疲れるのか」という話しからまた飛んでしまいましたが、関節の位置関係が神経の伝達や血流量、リンパ量全てを決めているということを理解して頂くためには、この考えをベースにしていなければ話しにならないと思ったからです。もちろん私見なので、異論があれば、是非ご連絡下さい。 私達は疲れると、ゴリラに近い状態になり、進化の逆転が起こってしまうと考えるとわかりやすいと思います。つまり半二足歩行の猿に近づくということです。もちろん猿になってしまう訳ではないので、疲れたという感覚を得るだけですが、脳神経系への血流量も減り頭がボーっとして、考えがより原始的になるという訳です。そして、それには閾値があるはずです。病に倒れるかどうかは、その閾値を超えるかどうかの問題だと思っています。 サッカー選手が怪我をし、治らないからと来院すると必ず、腰引けの状態になって座ります。怪我をして治らないといっている選手でも腰が立っている子は、一回の治療で激変してしまいます。姿勢が身体に及ぼす影響は、皆さんが想像しているより遥かに大きいのです。そして脳からだけではなく、関節や皮膚から様々な情報が脳を介さずに流れているということです。それは無意識という領域に入るのでしょう。だからこそ制御する力を高める必要があるのです。 姿勢を正し、意識をハッキリさせるようにすれば、全血流量が増え、リンパや神経の通りがよくなり、脊髄神経が活性化するので、どんな病でも治癒が早まるということがいえるはずです。自然治癒力と姿勢は、相関関係にあると私は考えています。もちろん、病の進行するスピードと脊椎の正しい位置関係に戻ろうとするスピードのどちらが速いかが生死をわけるポイントとなるといえるのではないかと思います。 新しく新鮮な血液が流れることで組織を活性化させ、治癒させることができるというのなら、関節位置が激変しない限り、治癒力が向上することはありえないと私は考えます。私が東洋医学は自然治癒力を増さしめる方法ではないと断言しているのは、そういう観察方法が皆無だからです。何を指標にして、バランスがとれているのかということをあきらかにしていないのに、自然治癒力が高まったとどう判断するのでしょうか? 脈診や腹診のバランスといっている人もあると思いますが、その技術を習得するまでにどれ程の時間がかかるのでしょうか? 鍼灸の古典で唱えている脈診や腹診をマスターした人がどれぐらいいるのか疑問です。古典を読む限り、それぐらい微妙な診断だと思います。もし、そうでないなら、脈を診ただけで病態の状態がわかり不問診が行えるはずです。そんな技術者がどれぐらいいるのか疑問です。 東洋医学をやっていると謳っている術者は、殆どがこのような指標をもっていないので、自然治癒力を発揮させられる状態なのかどうかを明確に知る方法が曖昧であり、実用的だとはお世辞にもいえません。昔の偉人は、脈を診ただけで、寿命まで見極めたといいます。その技術は否定しませんが、この技術を得るまでには、長い時間がかかるし、センスが必要です。 ただなんとなく東洋医学を古典にのっとってやっているというのでは、あきらかに指標不足です。つまり殆どの人が、何故病気になるのかという単純な疑問の解答を出せないまま治療を行っているといえるでしょう。それなら西洋医学の方が、明確さという意味では明確な答えを持っています。 具体的な何かが指標になれば、今どういう状態なのかを人に説明しながら治療を行えるはずです。痛みのあるところだけに無意味な治療を行う必要もなくなります。しかし、そういう明確な話しは、東洋医学の中であまり聞いたことがありません。だから西洋医学者から頭ごなしに似非だといわれてしまうのだと思います。誰の目にもわかるような指標さえあれば、治癒していく過程がハッキリします。そうなれば、問題はかなり解決するはずです。西洋医学のように数値化することはできませんが、一目でわかるということになれば、決して似非だとはいわれないでしょう。 私は、これを一つの基準としていきたいと思っています。大袈裟ないいかたですが、世界的な基準となって手技療法を行う術者の一つの指標となればと思っています。この姿勢に変化を与えられる刺激かどうかは、施術後瞬時に判定できます。 世界中には、様々な治療方法が存在していますが、一つの評価法で評価することができれば、その治療法の優劣もハッキリしてきます。また変化がないと判断したものであっても、何らかの補助方法を行うことによって逆に優れた技術になる可能性もあります。時間がたつと変化が大きくなることもありえます。冷静に判断しながら、誰の目にもあきらかな一つの評価法としてなりたつのではないかと思います。 ある意味西洋医学の数値より明確な答えが瞬時に起こるので、西洋医学の立場からも重要な指標となるのではないかと思っています。そういうことに目を向けてくれる医師がもっと増えてもらうためには、キチンとした明確さをもって、治療にあたることが何よりも必要だなぁ~と思っています。
皮膚は人体最大の外部臓器 皮膚は、人体最大の外部臓器です。皮膚の重さは3キロ、真皮を合わせると4キロもあります。最大臓器の肝臓、脳よりも大きいということです。薄さは1/100mmから1/50mmで湿度によって、この厚さを維持しています。また皮膚は電池の役目も果たしています。100ミリボルトの電圧があり、10人集まれば1ボルトという計算になる訳です。人から電力を得て機械が動くという設定の映画がありましたが、テスラの発想を発展させ低電圧であっても空間上を送電するようなシステムが開発されたら人間の身体から電力を取り出すということが現実的にありえるかもわかりません。 また、皮膚の切片を感情や気分と関係するCRH(コルチコトロピン放出因子)とか末梢神経から放出される神経ペプチド、サブスタンスPを培養液に入れると電位が変化するのです。そしてケラチノサイトは、ホルモンや神経伝達物質を合成、分解機能の全てを有しています。カテコールアミンの一種であるL-ドーパ、ドーパミン、ノルエピネフリン、エピネフリンといった物質の一連の代謝を行うことができるのです。またその受容体自体も皮膚から見つかっています。つまり皮膚は、脳そのものともいえるものなのです。 痛みも神経を介して脳に伝わるのではなく、実は皮膚が感じ取り、それを脳に伝えるという仕組みがあるということもわかってきました。また驚いたことに、皮膚には、感情の変化や意思、思考といったものと関係するホルモンを放出したり受容したりする機能があるというのです。音楽で感動する時は、脳ではなく、まず皮膚で感動しているともいえます。音によって皮膚の電位を変化させたり、神経伝達物質を放出したりすることができるということです。 つまり、鍼で機械的な刺激を皮膚に行うことによって、電位があがったり、下がったり、ホルモンを分泌し、感情にまで影響を与えることができるということなのではないかと思います。 もしそれができるのなら、鍼刺激が、様々な病気を治癒させる可能性は否定できません。痛みを取るだけでなく、内臓疾患や精神疾患にも効果がある可能性は否定できません。皮膚を刺激する治療というのはこれからもっともっと研究されて良いのではないかと思います。 これらは新しい発見ですので、今後異論がでてくるかもわかりませんが、この実験結果は、私の研究とも合致します。どんな痛みでも皮膚がそれを感知しているとしか思えないようなことが起こっています。皮膚膜ぐらいにしか到達しない程の軽い鍼刺激で除痛したり内臓疾患をも治癒させることができるのは、皮膚そのものが痛みを感じ取り、神経に伝え、脳がその刺激を介して、筋肉等の全組織に情報を伝達しているように思います。除痛するだけでなく、皮膚自体も柔らかくなり、しっとりとしてきます。一本の鍼刺激が人体に与える影響は計り知れません。 また神経が伝達する速度より速く、筋緊張が緩解しているようにも思います。実は、鍼を皮膚に近づけただけでも緊張が緩解することがあるのです。皮膚の周囲の空間上にも電位の変化を察知して感じ取る機能があると私は考えています。 またそれを可能にしているのは、治療をしようとする意識が皮膚の電位を変化させ、空間電送するようなシステムが皮膚全体から自動的に働き、患者の皮膚がそれを受け取ることで変化させているのではないでしょうか? 気功治療とは、そういうエネルギーの伝達だろうと思います。つまり、思考したり、意識したりすることは、脳だけで起こる現象ではなく、皮膚全体で電位の変化として起こり、何らかの方法でそれを患者が情報として受け取るようなシステムがあるということだろうと思います。 これが事実なら、鍼灸師は、もっと意識や思考ということを考えて、施術する必要があると思います。私は、以前から意識はエネルギーであるという理論を唱えていますが、それを証明してくれるような働きを皮膚はしてくれているように思います。脳だけで思考するエネルギーでは、電位が低すぎて相手に伝わりにくいので、接触という行為が絶対に必要となってきます。しかし、皮膚電位を使って身体全体で発動するエネルギーは、それだけで周囲を巻き込んで振動させるエネルギーになることができるのではないかと思っています。 意識が人を変化させ、思考がそのベースを作る。それは意外に強大なエネルギーとなって皮膚を介して何らかの理由で周囲に伝わるため、相手の皮膚電位をも変化させ、状態を変化させてしまうエネルギーになる。このような仕組みが存在しているからこそ気功治療という治療法の効果があるのではないかと思います。気功治療は、心理的な作用という人も多いと思います。しかし、何のエネルギーも働かないのに心理的な作用が起こるはずもありません。心理的な作用を起こさせる何かの働きがあると考える方が科学的だろうと思います。現象が起こっている訳ですから、それを機械で計れないという理由で、非科学的だとするのは科学的ではありません。 鍼治療も実は、気功治療そのものであり、意識することによってその刺激の伝わり方が違う。だから同じ場所に刺激しても術者によって効果が違うということだと思います。それを逆手にとって、客観性がないといってもはじまりません。条件が違うのですから、仕方がないことなのに、それは科学的でないと否定するのはどうかと思います。 飛躍しすぎるところがあるのは否定しませんが、私の治療のように離れて治療し、しかも触れてもいないのに相手の身体が変化するという現象がある限り、解明してもらいたいと思っています。それを科学的に説明できない限り、似非治療だと否定することはどう考えてもおかしいと思います。この現象を説明する何かの足がかりが皮膚には隠されているように思っています。その手助けになってもらえればと思っています。
腰腿点に刺激をしたまま動かす運動を紹介します。最初に腰腿点に置鍼して下さい。 まず仰臥位で膝を曲げます。 腰をあげていきます。酷い腰痛の場合は、腰はあがらないと思いますので、腰をあげたつもりで浮かす程度でも構いません。決して無理をしないようにしながらゆっくり負荷をかけていきます。 これも腰があがらないぐらいの腰痛なら浮かさない状態で少しだけ行うようにします。 前から見た感じです。捻るという感じの運動です 次は、倒すという感じの運動です。 全てこれらの運動は、無理をしないで少し時間をかけて行う必要があります。腰部捻挫で痛みが強い場合は、殆ど動きませんが腰腿点に刺激をしておくと動きやすくなります。この動きを少しずつ行うことで腰腿点の治療が非常に効果的になります。この運動のもっとも重要なことは上半身を動かさないように固定されるということです。肩をベットから離さないように行うのがコツです。
10月10日(祝)は松阪へ講習会に行って来ました。 話しの内容としては、西洋と東洋の医学の違いで、どちらも病気の原因というところに到達していないというような話しをしてきました。東洋医学は体質改善方法だと思っている人が殆どですが、実際には体質改善はできません。何故なら東洋医学の基本概念である気とは何かということを具体的に示されていないからです。 基本的なことがわかっていなければ、どんな崇高に思える理論も雲をつかむような話しになってしまっています。 気とは何かを理解するためには、気の質や量などをある程度計る指標がないといけません。しかし、そういうことは一切書かれていないので、どう理解すれば良いのかは不明なままです。 それにもかかわらず、未病を防ぐというような曖昧な表現がされています。未病は未だ起こっていない病気なので、なんとでもいえる訳です。そこに私は常々疑問に思っていました。 体質改善ができるといいますが、体質が変わるとどういう変化があるのか、どういう体質のときには、身体にどんな変化が起こるのかという具体的な部分が抜けているから把握するのがどうしても困難になってしまうのです。 伝えたくても伝えられないこともあるのかもわかりませんが、それでは前にすすめないので、不完全であっても一定の評価ができるものが必要ということになってくるはずです。 そこで、私は筋力検査のみが気を判定する一つの基準となると思っています。ということ。そもそも筋力検査を誤解している人も多いということを指摘させてもらいました。気の診断における筋力検査は筋力を計る検査法ではありませんので、力比べをしたらわかることもわからないのですが、殆どの人は力比べをしてしまいます。実は筋力検査をする動きを軽く行ってもらうだけで評価は簡単にできるのですが、それを知らない人は、筋力検査を力比べだと誤解してしまうのです。 代償運動(トリックモーション)による身体の動きの観察がこれにあたります。私のオリジナルの検査法であるTM検査法の簡単な説明などもさせて頂きました。 丁度、腰痛と足首捻挫をした方が受講してくれていましたので、デモになってもらって、全体的な調整と簡単な動きの観察を行い、術前と術後にどう変化していくのかを具体的に説明しました。お二人とも数分で痛みが改善し、動きに変化があらわれました。何故そうなるのかということを感覚を使った検査法をもとに理論立てて症状の変化が取れる様子を再現していくことができなければなりません。そうではなく、ただ治るという説明では次への発展は望めませんので、そのあたりを詳細にわかりやすく説明させてもらったつもりです。 感覚と医療は切っても切り離せない問題です。感覚によって情報を得て、知識でそれを評価するという方法は、とても重要なことだと思います。そしてそこには西洋も東洋も区別はないというのが私の結論です。あるのは病める人のみです。それを観察する方法をいかに知っているかによって、治療の選択枝が増えるということになるでしょう。 観察する方法の中でもっとも信頼性の高い方法が無負荷筋力検査です。第三者が一切介入しない検査法なので、これによる変化は、非常に科学的だと私は思っております。この検査法が世界標準になれば、筋力検査によって、薬の適不適や治療法の効果の有無なども瞬時に患者さん自身に自覚してもらいながら行うことができます。 医師主導ではなく、患者主導の医療が完成するのではないかと私は思っております。今回は、その一端をお見せすることができたことは有意義な講習会だったと思っております。医療関係者のみならず、一般の人でも十分理解できるレベルになってきたのではないかと思っております。 感覚的な検査法の中では、無負荷筋力検査以外、正確に判定できる方法はないのではないかと思っています。第三者が見ても、患者本人が感じても、どちらもが同じ評価ができるということです。主観的普遍妥当性というのは、この方法以外には考えられないのではないかと私は思っています。 科学は客観的普遍性ですが、無負荷筋力検査は客観を含む主観の同一性です。私の頭の中では他に方法があるとは思えませんので、この方法をこれからも推奨していくことにしたいと思っています。
気圧の変動によって、特徴的な場所が緊張を起こすことがわかりました。 今回の台風は長引いているので、気圧が徐々に変動し、それが身体に影響する場所を調べてみると、後頚部に反応が強くでる人が多かったように思います。もちろん、これも多かったというだけで絶対という訳ではありません。 主には水の流れ(リンパの流れ)が関係しているようで、腋窩リンパ節、額リンパ節あたりに特徴的な腫れがでるようです。臓腑では肺の上部から気管、気管支にでています。主に右側にでている人が多かったですが、左の人もいます。 あとは鼻、副鼻腔にも反応がでて、耳にも影響があるようです。湿気を感知しやすいのは鼻で、鼻は湿の影響を受け変化しますが、気圧の変動と共に、鼻への影響もありました。 これらの総合的な反応が取れないと、簡単に思える肩凝りも効果がありません。首の弱い人は、要注意ですね。 鞭打ちの後遺症として、脳脊髄液減少症がありますが、こういう日は頭痛等、複数の症状がでてきたりします。西洋医学ではブラッドパッチ(硬膜外自家血注入)療法がありますが、この方法を施術してもらったという人を何人か見ましたが、症状が減少したという人は一人しかみたことがありません。効果があるのかないのかわからないという人が多かったです。 もちろんこれも適応か不適応かという問題ですので、適応であれば効果はあるようです。 ただ効果があった人でも全ての症状がなくなるという訳ではないので、それらの症状を良い方向へ導くのは、やはり正しい位置に頭頚部をもっていくということだと思います。 そういうことに気をつけて意識をすることで症状が緩和されていきますので、減少症のような症状をもっている人は、絶対に気をつける必要があると思います。 気圧の変動で、首に影響があるというのは、こういう病気とも関係が深いと思いました。主に水の流れをよくしてあげることで姿勢が正しくなります。肺を強めること、脾を強めることが東洋医学的なアプローチとなるでしょう。 ただ、首の緊張をしているから全てが気圧の影響かというとそうではないので、これには気の診断が必要不可欠です。
AK(アプライドキネシオロジー)の筋力検査法は実質的には、全てを行うというのは不可能に近いと思います。余程の研究機関でないと一般の診療では現実的ではないと思います。 AKもTL(セロピーローカライゼーション)という方法があります。これは基本的にO-リングテストにおける筋力検査と同じで、インディケーター筋を決めた上で、その筋力の強弱を検査しながら、目的筋肉を意識するという方法です。これならば、即決できるのですが、評価が難しいという欠点があります。 全ての筋力検査をある程度行った術者がこの方法を行うのと、この方法だけ行うのとは結果に違いがでてくるでしょう。可能な限り全ての筋力検査をやってみることが重要だと思います。 私も全て行った訳ではありませんが、可能な限りやっていこうと思っています。