Archive for the ‘「気」の診断(筋力検査)の考察’ Category
身体の構造から穴を考えたり、解剖学的な位置関係から穴を考えるというのは、よくある話だと思います。それは、穴の教科書を見ると神経や筋肉の走行や場所が書かれていたりすることでもわかります。しかし、その奥の位置にある器官については、書いてありません。穴のある位置の奥にある骨や内臓に何があるのかというのは、イメージングを利用した治療ではとても重要な意味があります。
花粉症のような症状をしている人がいます。秋の季節の変動かなと思いますが、反応を診てみると色んな反応がでています。
最近、胃の反応がでている人が多いのと肺の反応が多いようです。急激に寒くなったりして、風邪をひいている人が多くなったのだと思うのですが、咽や鼻に風邪の反応がなくて、肺の反応だけがある人も多いです。今から侵攻しようとしているのかわかりませんが、いわゆる邪気が肺から気管支、咽、鼻周囲に反応があるのだと思います。また胃腸(胃のみではなく十二指腸付近にも)反応があり、咽までつながっていることもありますが、胃腸のみの反応で症状が咽だけにでている場合もあります。
夏ばては、身体の中の水分が不足してしまったり、胃腸の働きが悪くなったり、自律神経のバランスを崩してしまったりすることから起こります。筋肉の反射反応では、上腹部に多く反応を捉えることができます。 この反応をどう考えるかということが大事です。 水分の代謝が悪くなったり、過剰な水分が入ってきて、胃液が薄まり、消化能力が落ち、体力が落ちているのか、胃の調子から自律神経を刺激し、自律神経に影響されることで、体温調整機能に変化があらわれているのかというようなことですが、通常右側のような反応がある場合、咽や鼻までつながっていることが多く、症状も咳がでてきたり、鼻水がでてきたりすることがあります。またその影響から頭痛が起こったりします。 右の図をたどっていくと、前頚部を左側からとおり、下顎に入って鼻あたりに異常反応が集中します。人によって強く反応のあるところや弱い反応のところはあっても、だいたいこのようなパターンで侵攻していくようです。 これが耳の方までいくと耳鳴りや眩暈が起こったりします。重にこめかみあたりに強くなってくると側頭部の頭痛が起こったりします。ちなみに冷たいものを食べた時に頭にキーンとくる痛みが起こるのはこの経路だと考えられます。いわゆる胃経を通るみたいですが、「気」の反応としては前頚部でも喉仏の側面を通って下顎から鼻、鼻からこめかみ周囲に起こると解釈するのが正しいようです。完全な胃経上を通るのではないようなので、詳細に反応を診ていく必要がありそうです。 頭蓋骨の調整を行う手技がありますが、治療法の選択を気の診断で行った場合、優位診断によって、手足より頭蓋骨の反応の方が強い場合、頭蓋骨調整の手技が下手で問題があっても簡単に調整できてしまうようです。私は頭蓋骨調整の訓練を受けたこともないし、手技がうまい訳でもありませんが、この反応を捉えることができ、優位診断上頭蓋骨が優位なら適当に刺激しても症状が改善し、皮膚張力検査によって、異常反応が減弱又は消失したことを簡単に確認できます。もちろん、刺激は数秒でOKです。 手技の上手い下手は問題ではなく、何の治療法が適応でどういう場所にその適応反応がでているのかということが治療を簡潔にするといえます。 針にしろ手技にしろ、刺激の仕方を問題にすることが多いですが、その治療法に効果があったと認める最初のきっかけは、殆どこのような条件をクリアーした患者をたまたま、手技を行ったことで劇的に変化し、この方法は効果があると確信するのだと思います。しかし、適応のない患者に下手くそな手技を行っても当然効果はありませんので、やっぱり効果がないのかなぁ~と迷ってしまったりするのです。 これは、優位診断がハッキリできていないことから起こる問題で、手技依存しているからだと私は思います。刺激は優位診断上間違いがなければ、下手であっても十分激変というような効果を得ることができます。 つまり、手技が問題なのではなく、それを優位診断する器量が必要だといえます。イメージングと筋力検査法をマスターする方が手技そのものをマスターするより、短い習得期間で、多方面に応用の利く選択権が得られるのではないかと私は思います。 このような夏ばて反応を治療する場合でもいきなり、上腹部に調整をしても効果がない場合が殆どです。鍼灸治療が適応のある治療経気を見つけることが治療効果をあげる早道です。 今日遭遇した患者さんの治療経気は、左肘(曲池あたり)と左足首内側(三陰交あたり)に治療経気が存在していました。治療経気は穴の集団であり、一点とつながりをもつ集団の円経気線が認められ、グループとして刺激しなければなりません。 刺激は鍼先をあてるだけで効果があります。一瞬であり、刺す必要もないので消毒すらいらない状態です。針があたるという程度の刺激で効果があります。 治療経気の順番も重要で足首をやってから肘をやる場合と肘をやってから足首をやる場合では異常経気の消失の仕方が全く違っています。これは針刺激による脳への伝達に順番が存在するということを意味するものだと思います。 鍼刺激はどうして行うのか? という疑問にもつながっていく課題ですので、研究されると面白いと思いますし、東洋医学が好きになる瞬間だと思います。その前に異常経気と治療経気を明確に診断できるイメージングと筋力検査法をマスターする必要がありますね。 このような異常反応を見つけ、治療経気を見つけて刺激をしても減弱するが消失しないという場合があります。この場合、治療経気が異常反応部位に出現してくることがあります。つまり、手足の刺激のあと、異常経気の部位が治療経気と診断できる状態に変化しているということがいえます。この場合、異常経気部位に刺激をすることで明確に異常部位の異常経気が消失していくのです。このような現象は、明確な条件付けとイメージングができていないと治療は不可能ですが、明確にイメージングさえできれば鍼治療の手技は関係がなくなる程、短時間で異常反応がなくなります。数カ所への数秒の刺激で改善していくということです。もちろん異常経気が消失したから完全に症状が消えるという訳ではない場合もありますが、それは時間とともに変化していくということを物語っているということです。
前回は、「気」の反応としての中立のバランスについて、書きましたが、中立は各関節でも起こります。
中立の状態とはどんな状態でしょうか?
虚実の判定と同様に忘れてはならないのが、気水血の判定です。 |