歯の噛み合わせと全身調整の講習会では、最初に身体の状態を観察し、全体の調整を行った後に歯の調整をしてもらいました。
18人の調整を行ったのですが、坐位での足上げテストは、殆どの人が左足があがりにくい状態でした。1名だけ右足だったのですが、歯の調整が終わったら、左足になっていました。
この動きはもっとも基本的な動きで、股関節の屈曲という動作なのですが、坐位でお尻を突き出しながら行うと2~3㎝しか上にあがりません。それ以上あげようと思うと、突き出したお尻をひっこめたり、身体を横に倒したりしてしまいます。
歩行時には必ず股関節を曲げて歩行するのですが、その一番最初の動きに不正があると不正のある側の足を無意識にかばうようにして、体幹を対側に倒すか肩に力を逃がしてあげようとしてしまいます。
つまり、足があがらないのを代償し、身体全体でその動きを支えるという運動をしながら歩行をしているということになります。本来はこのような代償運動をしなくても、歩行できるはずなのに僅かでも股関節の動きが悪くなると、エネルギー効率が悪くなることで、ロスが生まれてしまうということになります。エネルギーをロスをしたまま歩行をすれば、早く疲れ、遠くまで歩行できるだけの筋力があってもたどりつけないという状態になってしまうのです。つまり筋力のあるなしにかからわらず、片寄った動きがあると、その筋力をいかしきれないということなのです。
本来ある筋力に見合った運動を行いたいと思ったら、エネルギー効率をあげ、ロスのない動きを作ったうえで、筋力を鍛えていかなければならないということになるのです。しかし、それに注目する人もあまりいないし、その方法すら確立されていません。
坐位で足をあげるというたったこれだけの動きが、足をあげて歩行をするという全ての動きの基本となっていると気づき、これを基本的な動きの基準にしようと考えました。
そうするとなぜか左足があがりにくい人が18人中17人いたということなのです。つまり左足の動きが弱い人が殆どだということです。足を研究している人が面白いことをいっていました。左足は捻れを吸収し、右足は衝撃を吸収するという仕組みがあるということです。歩行においてエネルギーロスが起こると最初に左足が捻れるということなのではないかと考えています。