顔面部の熱反応を調査しています。調査すればする程、耳下から咽にかけての腫れのために様々な症状がでているというのがわかります。またバランスの状態もよくわかります。 顎の先を水平移動させながら左右に回旋するという運動をさせるとよくわかるのですが、殆どの方がこの運動ができません。左右に首を曲げることぐらいは、簡単にできると思う人も多いかと思いますが、頭頚部の運動が不安定になると、正しく振り返ることができないのです。顎の先が上下に揺れながらしか首を向けないことになってしまいます。例えば右を向いた時に顎の先を水平線より上に自然に上げてしまうのを確認することができます。鏡の前でやってもらうとよくわかりますが、検者が被検者の顎を水平に保たせながら左右に回旋運動させると検者は顎が水平移動していないにの簡単に気づきます。 (この図では右下を向いているようなイメージですが、実際には水平線より顎先が上にあがっている。ちなみに右を向いた時に顎先を水平線より下にしてしまうこともある) これに左右差があるのが普通です。水平移動する場合、右は動きにくいが左は動きやすいという状態になったりします。それでは本人は右が向きにくいことを自覚しているのでしょうか? 殆どの方は自覚していません。痛みもなければ、凝った感じもない場合が普通です。それならどうしてうまく曲げられないのにそれを自覚しないのでしょうか? 実は、首を右横に倒し、身体も右に倒しながら右を振り返っているから不自由を感じないのです。つまり代償運動をしているということなのですが、首を使わないで体幹を動かして振り返っているということになるのです。こういう首の動かし方をしているということは、右を振り返った時、右に上半身が傾き、バランスを崩して生活をしているということになります。腰の位置や左右にかかる足のバランスが崩れるのは当然です。足の外側と内側に緊張したところと弛緩したところができ、常に右足の外側に体重がかかってしまうという結果につながるでしょう。 こういう動きを正常にするように治療を行うと身体全体のアンバランスが少なくなり、頭がスッキリします。頭位軸は、身体全体のバランスと無関係ではないことがよくわかります。 バイクに乗っているライダーがコーナーを曲がる時、頭位軸は重力軸にピタッと沿いながら、身体全体は曲がる方向に倒れているのを見たことがあると思います。これは頭位軸の位置を重力軸に沿わせることで、身体を大きく曲がる方向に倒しても左右の水平感覚を保ちやすくしているということです。もちろん、頭を曲がる方向に傾けても身体が曲がっていなければバランスをとることできますが、一流のライダーが極限状態のスピードで走る時程、頭位軸がズレないようにする傾向にあると思います。そうでなければバランスを崩して転倒してしまう可能性が大きくなるということを身体が知っているからなのだと思います。 バランスにとって、頭位軸はとても大事だということがわかりました。咽あたりの廃熱運動や頭位軸と水平バランスを考えてもわかるように様々な要素が組み合わさって異常を起こしているというのもご理解頂けると思います。しかし、だからこそよく考えると単純に首だけを調整しても良い結果は生まれないというのもわかると思います。 この例のように右を向いた時に右に倒してしまう動きを無意識にしてしまう人は、身体の右側面の異常が顕著にあらわれます。経絡でいうと胆経の経路です。右足臨泣なども強烈な圧痛点としてあらわれてきたりします。足の甲にある臨泣が首の傾きと関係があるというのも信じがたいことかもわかりませんが明確な事実です。 廃熱がうまくいかなくても、首の動きに片寄りがでます。乳様突起や茎状突起の周囲には、三焦経の翳風という穴がありますが、微熱が続いた時に取穴される穴だと聞いていますが、このあたりから耳鼻を結ぶ線上には集中するようです。特に右か左かのどちらかに多く、パターンとしては図のようにあらわれることが多いようです。 一人一人の症状と対応させ、どういう症状の時にどの部分に熱反応が多いかという書き方をすれば良いのですが、視野を広げてこういうパターンで出現しやすいという全体的な雰囲気を掴んで貰えればと思います。どの人を見ても、耳と鼻のラインには、強い弱いは別にして、必ず熱反応が存在しているということです。また右側と左側では上下の差がでています。左目の下あたりに反応のある人は右目の上あたりに反応がでています。そしてどちらかが強くどちらかが弱い。熱も身体の「癖」や形によって伝わり方が違うのではないかということ予測ができます。
You must be logged in to post a comment.