診断の範囲というテーマで書いてみます。
イメージングによる筋力検査法は、検者が知りうる情報の中でしか反応しません。つまり、気水血のみの範囲しかイメージングしていない場合、気水血の範囲の中で、選択的に優位なものを選んで反射が起こります。しかし、そこに寒熱や虚実という概念が入ってくると全く違う反応が起こってしまうということを忘れてはなりません。
気水血というイメージングの範囲で「気」という反応が優位であっても、虚実や寒熱という概念を組み合わせると「虚」の反応が優位になったりします。これを混同して解釈してしまうと、得られた結果に疑問を持ってしまいます。
つまり、一つのシステムとしてストーリーを描くということが何よりも重要であるということです。先にも書きましたが沢山の役者が揃っている時は、何が問題になるのかを決めかねる反応が出現してきたりするのでしっかりとイメージングしないと(役者ごとのイメージングを明確にする)正しい判断はできません。
しかし単純な反応の場合、それに迷うことは少ないということです。もちろん、沢山の役者が揃った方がより優位な選択枝があるというのは事実なので、その兼ね合いがとても重要だということがわかります。
また単純な組み合わせのストーリーとそれ以外の反応をシステムごとに組み合わせるという方法もあります。気水血での優位を決めておき、虚実に関する優位と組み合わせることでより優位なストーリーを描くということも可能になります。
常にストーリーを描くことができるかどうかを考えながら、システムを組み込まないと正しい判断ができないともいえます。
最初は、被検者の身体に触れながら肉体を通して反応を探る練習をするべきです。触って触って、反応をより鮮明にする訓練をしながら、イメージングをより純粋なものにしていくという作業を毎日やっていないと正しい結果に結びつきません。イメージングによる筋力検査法を正しくしたいと思ったら必ず、触診することが必要です。
皮膚張力検査法とタッピング検査法
私のオリジナル法で皮膚張力検査法とタッピング法というのがありますが、この方法は被検者を触る時にとても有効な検査法だと考えています。皮膚も筋肉の一つであり、叩いたり引っ張ったりすることで、状態の変化を知ることができます。
そこにイメージングを加えると同じ場所を叩いていても反射が異なるという現象が起こります。
例えば、「水」のイメージングをしながら鼻根部を指先でタップし、圧痛を感じても、「血」をイメージングして同じ場所をタッピングしても圧痛を感じにくいという現象が起こります。もちろん、鼻根部に複合のない被検者であれば、明確に反応が変化します。それは被検者自身にも感じる感覚として起こりますのでイメージングをするということの意味を思い知らされます。

皮膚の下に何らかの変化(異常)があれば、僅かにでも皮膚を押し上げようとして表面の皮膚は張力を発生させます。これをイメージングによって何の異常かを明確に区別することができます。
この方法は筋力検査法の中でも比較的容易な方法で、明確に異常部位を調べることができるので、重宝します。この時も必ず純粋思考で取り組まなければなりません。