足裏への刺激
足へ鍼刺激をすると様々な痛みが改善します。
ただ、足への刺激は、かなり痛みを伴います。普通に鍼を刺すと痛みで飛び上がってしまいますので基本は鍼先をあてるだけです。しかし、あてるだけでも強烈な痛みがある場合もあれば、全く痛みを感じない場合もあります。痛みの感じない場合は、東洋医学的に虚の状態で、少しあてただけでも強烈な痛みを感じる場合は、実の状態だと考えられます。
虚の場合は、鍼先をあて、少しずつ押し込んでいくと痛みがでてきますので、そこで刺激をやめます。赤点のライン上の数点を刺激するだけです。
この方法は、運動障害によって起こる筋肉の痛みにも効果的です。痛みのある局所への刺激も効果的ですが、筋筋膜性のトリガーポイントを狙うような形の刺激になると思います。この場合、刺針は1㍉もないほどで十分です。
しかし、局所への刺激だけでは良くならない場合がほとんどなので、足への刺激を加えると全く痛みがなくなってしまったりします。意外にスポーツ選手の大腿部の痛みは治しにくく、足裏や指先への刺激はとても効果的です。ただ、指先への刺激反動も大きいので、やたらに刺しても効果はありません。

赤点のところを刺激します。大腿部の痛み、前側の痛みであっても後側の痛みであっても、右足でも左足でも同様に母指が関係する痛みに関しては、このライン上への刺激はかなり効果的です。
腰痛の場合、踵への刺激が非常に効果的です。
もちろん皮膚張力検査やタッピングによって、異常部位を特定する必要がありますが、基本的に母指で肝経の走行の裏側という感じで、十分痛みはとれていきます。
全体の治療や風邪の治療は必要ですが、運動障害による痛みなどは、全体の治療だけでは良くなりません。痛みを改善するためには、このような場所への刺激が必要になってきます。
踵内側は、足の疼くような痛みに対しても効果的ですし、腰痛の場合も効果的です。足の裏の観察や母指の観察は、とても重要なポイントです。また、足指先や手の指先の爪の際にも異常な反応があらわれます。
ここを刺激するだけで足全体が柔らかくなります。鍼先はあてる程度の刺激で十分で、刺さなくても良いので痛みはあっても怖くないという感じになると思います。
チクチクとする痛みだけですが、治療後、アキレス腱はフニャフニャになってしまいます。局所への通常の刺激では決してここまで柔らかくなることはありません。
大腿部の痛みを訴える運動選手は、足首の異常が顕著です。特に内反位になり、外果が伸びきった状態になっています。そして、母指側の足首前側(肝経の中封周囲)にも皮膚張力検査で認められる異常があったりします。当然足首の不安定性がでてくるので、膝には外旋の力がかかり、膝内側と外側にも硬くなった緊張が起こります。皮膚張力検査で確認することができますし、タッピングによっても皮膚が硬くなっているのを確認することができます。
膝後内側にも強烈な緊張が起こり、通常は、尾骨下部から臀部、大腿二頭筋につながる緊張があらわれます。
このような緊張がある場合、局所を刺激してもなかなか良くなりませんが、足への刺激を的確に行えば一気に柔らかくなります。
また足の緊張がある場合、肩関節の動きにも注意をする必要があります。肩関節の伸展制限が起こり、上腕三頭筋の緊張や上腕二頭筋の緊張は顕著です。手の回転力の弱りが大腿部の痛みを引き起こすと考えられます。